列車ダイヤについて --  2ー45 山陽新幹線のダイヤが、スッキリ!です。

                                      2023年2月10日  

  2ー45 山陽新幹線のダイヤが、スッキリ!です。   

  2023年3月18日(土曜日)のダイヤ改正で、山陽新幹線の「のぞみ」の運転本数が、最大6本から、
  最大7本になります。
  具体的には、東京駅を毎時00分に発車する「のぞみ」が、新大阪までは毎日運転ですが、
  臨時で博多まで運転されるようになります。
  混雑する日は混雑するので、16両編成の列車を追加するのは妥当です。
  
  それから、「- 各駅での発車間隔を揃え、毎時同じ時刻に発車するダイヤになります」となっていますが、
  そのレベルが半端でないです。私なら、「山陽新幹線のダイヤが、スッキリ!です」と言いたくなります。
  新大阪始発の「さくら」が20分か、23分。新大阪始発の「こだま」が32分、37分など。
  とくに、岡山始発の「こだま」が50分で、新大阪始発の「こだま」も、岡山発が50分というように、
  山陽新幹線のダイヤが、東海道新幹線のダイヤのようになったといえるレベルでスッキリ!しました。
  それで、「こだま」が遅くなったかというと、少しですが、速くなっています。
  さらに、「こだま」の各駅の、分の、発車時刻が、一日中、ほぼ同じになりました。
  なぜ、そのようなことが可能になったのでしょうか?
  
  新大阪駅の20番線で折り返すのが、ダイヤを設定するうえで、制約になっていたといわれていました。
  山陽新幹線の新大阪で折返す列車の様子を表にまとめてみます。
  
  
    山陽新幹線の新大阪で折返す列車 2022年  
  
    山陽新幹線の新大阪で折返す列車 2023年  
  
  意外なことに、一時間あたり、新大阪駅の20番線で2本の列車が折返し、1本の列車が   回送で鳥飼車両基地を往復するという大枠は変わっていません。      例えば17時台をみると、2022年のダイヤでは、   「こだま」が17時12分に到着して、17時32分に出発し、   「さくら」が17時38分に到着して、「みずほ」として18時06分に出発し、   それ以外に、21番線から、「さくら」が17時18分に出発しています。   それから、24番線や26番線に到着する「さくら」は、28分着のものが多くありました。      2023年のダイヤでは、   「さくら」が16時59分に到着して、17時20分に出発し、   「こだま」が17時25分に到着して、17時37分に出発し、   それ以外に、鳥飼車両基地から回送で来た列車が20番線から、17時47分に出発します。   それから、24番線や26番線に到着する「さくら」は、原則21分着になりました。      あまり変わっていないようにも見えますが、出発列車のほとんどが20番線からになり、   「さくら」の発車間隔がほぼ30分間隔になり、到着の間隔も38分位と22分位になりました。   山陽新幹線のダイヤが、東海道新幹線のダイヤのようにスッキリ!しました。      なぜ今まで出来なかったのかが、逆にモヤモヤするレベルでスッキリ!です。   確かに、姫路駅で、「こだま」が13番線に停まっている時、12番線に停車する   広島行の「のぞみ」が追い越すなど、今まで見られないパターンはあるのですが、   姫路駅のホームの構造は下りが2本のホームと通過線、上りは1本のホームと通過線で、   左右(上下)対称ではありません。全体的に見て、何が決定的に変わったのかは私にはモヤモヤのままです。          新大阪始発の山陽新幹線の列車は、ほとんどが20番線からになりましたが、   すべて例外なく20番線から発車しているかというと、例外があります。   例えば、「みずほ601号」は21番線から発車します。   みずほ601号は、2021年度までは、で20番線に滞泊していましたが、2022年度は、   20番線でホームドアの設置工事を行っていたので、21番線に滞泊するようになりました。   ホームドアの設置工事は完了し、2022年12月から供用開始になりました。   そこで、2023年度は、元に戻って、20番線発になるかというと、そうではありません。   20番線には、「ひかりレーススター591号」が滞泊します。      新大阪駅の20番線にホームドアが設置されたことが関係しているかもしれません。   新大阪駅の20番線は、8両編成の列車がよく利用しますが、16両分の長さがあります。   以前から、鳥飼車両基地から、西明石駅に回送する16両編成の列車が、一日に一回、20番線に停まっていました。   しかし、この列車は回送列車なので、ドアは開けません。   そこで、一日に一回、営業列車で実際にドアを開けてホームドアを開けるために、   16両編成の「ひかりレーススター591号」が20番線を利用するようになり、   「みずほ601号」が21番線から発車するようになったのではないかと思います。      新横浜発 臨時の 「のぞみ491号」が新設されました。   新横浜駅には、2本の列車が滞泊しています。一本が新横浜始発の「ひかり」になり、もう一本は東京駅に戻るのですが、   この列車が、「のぞみ491号」になるのかもしれません。あるいは、品川駅の引上線に列車を留めておいて、   新横浜駅に移動して、「のぞみ491号」になるのかもしれません。      列車ダイヤではないのですが、スッキリ!した話があります。   東海道・山陽新幹線の列車は、車両の番号の他に、列車の編成毎に、番号が割り振られています。   JR東海のN700Aの編成であれば、G12 G43 、N700Sの編成であれば、J15 J30    などの番号が割り振られており、運転席の窓ガラスなどに記載されています。   JR東海の列車は、大井車両基地にある東京交番検査車両所と鳥飼車両基地にある、大阪交番検査車両所で管理しています。   以前は、大井車両基地には東京第一車両所と東京第二車両所があり、大阪を含めて3箇所で車両を管理していました。   どの編成が何処で管理されているかには規則がなく、台帳をみるとわかる状態でした。   ところが、組織変更で、東京交番検査車両所と大阪交番検査車両所で管理するようになった時、営業列車については   G43やJ15のような、奇数の番号の編成の車両を東京交番検査車両所が管理し、   G12やJ30のような、偶数の番号の編成の車両を大阪交番検査車両所で管理するように車両の移動が行われていました。   関係者や出入り業者の人も一目瞭然で、わかるようになりました。   業務をデジタル化する時、台帳をみるとわかる状態のまま端末で確認すればわかるというようにするのではなく、   業務自体をスッキリ!してから、業務をデジタル化するのが成功の秘訣です。      2022年のJR時刻表を見てモヤモヤしていました。   「ひかり631号」の東京駅の16番線への入線時刻が6時6分になっていました。   しかし、「のぞみ273号」の運転がある日は、「のぞみ273号」の発車時刻が6時9分なので、   東京駅の16番線に2本の列車が存在することになります。   東京駅に観察に行きましたが、「のぞみ273号」の運転がある日は、6時15分に回送で到着する列車が、   「ひかり631号」になり、「のぞみ273号」の運転がない日は、16番線に滞泊している列車が、   「ひかり631号」になっていました。6時6分に回送列車が、到着する日が、一日もないかどうかは   確認していませんが、モヤモヤ状態でした。   そして、2023年2月号のJR時刻表の、2023年3月18日改正のダイヤの詳細時刻表で確認しました。   入線時刻の表示が無くなっていました。表示はスッキリですが、モヤモヤのままです。      鉄道の話ではありませんが、電子処方箋管理サービスの運用が始まりました。   使える所も少なく、それ程話題になっていませんが、将来の大きな変化のきっかけになるかもしれません。   電子処方箋を利用して、アマゾンなどが、オンラインでの服薬指導を行うようになると、   診察が済んだらすぐに帰宅するあるいは、オンライン診療を受けて、通販で薬を受け取ることが可能になります。   コロナ禍で非接触が重要視されるなかで、医療機関だけは、紙の処方箋と現金決済を続けていましたが、   電子処方箋がきっかけとなって非接触決済も広まるかもしれません。   電子カルテは基本的に医師だけが使うものなので、なかなか広まりませんが、電子処方箋は患者も関係するものなので、   ひとたび皆が便利だと感じるようになれば、急速に広まるかもしれません。      回転寿司店で迷惑行為が問題になっています。これは、AI監視カメラを設置するチャンスかもしれません。   コロナ禍で非接触を重要視すると、人の目がゆきとどかなくなるので、懸念されていたことです。   迷惑行為者に対する、刑事・民事の訴訟は当然ですが、リスク・マネージメントは常に最悪の事態を想定する   という立場からは、むしろ、わさびで済んでよかった考え、   もっと悪質な食べ物への被害を防ぐために、AI監視カメラを設置すべきです。   通常であれば、食事中の様子を監視するというと、反対する人も居るでしょうが、   今なら、安心・安全な店としてAI監視カメラの設置が売上の向上につながる可能性があります。      広域強盗事件で、Telegramという記録の残らない通信手段が話題になります。   大きな問題ですが、アプリの使用を制限して解決することではありません。   これは、ロシアで開発されたアプリで、発言の場所や内容が記録されると、生命に危険がおよぶリスク   がある状況では貴重なアプリで、ウクライナのゼレンスキー大統領も場合によっては利用しています。   どのようなIT技術も使う人が、良心を持って使うことと、最適なアプリを最適なタイミングで   使うことが大切です。      仕組債による損失が問題になっています。いろいろ制限しようとする動きがあります。   根本的には、証券業者の社員の評価を手数料の額の多さから、客から預かった資産の増減によって   評価する形に変えるなど、根本的な変更が必要になります。         電気料金の大幅な値上げが計画されています。これも、電力業界の将来の大きな変化のきっかけになるかもしれません。   大幅な値上げがあり、しかも電気自動車の普及で電気の使用量が大幅に増大する可能性があります。   新しい技術で、価格で従来の電力会社に太刀打ちできなかった新しい会社が広く電力事業に参入する可能性があります。   国鉄改革も1975年から始まった大幅な運賃値上げがきっかけになりました。   誰も利用しなくなって、国鉄の経営が行き詰まったわけではありません。例えば、上越新幹線が開業する以前の   高崎線の普通列車は、籠原で、信越線や上越線の特急・急行などを待ち合わせるために、   20分あるいは30分近く停まるのが普通だったそうです。   このように需要が逼迫している状態でしたが、1975年の値上げから12年後には、国鉄改革でJRになりました。      現在、電力業界では、大幅な運賃値上げが計画されている一方で、九州などで、夏に、太陽光発電の電力を   すべて買い取ることができないという状態です。1月31日の日本経済新聞によると、   従来、MCH(メチルシクロヘキサン)を製造するにはタンクに貯蔵した水素を合成装置でトルエンと結合させる必要があったが、   ENEOSが新たに開発した電解装置では水とトルエンをそれぞれ電気分解し、水素を経ることなく、   MCHを製造でき、水素タンクや合成装置が不要で大幅にコストを削減できるとみられるそうです。      ここからは、私の考え方ですが、MCHが安価に製造できれば、従来の石油類などを輸送する設備で輸送できるので、   ガソリンタンクに入れて、触媒を使って水素を取り出せば、燃料電池車のエネルギーになります。   MCHから重量あたりどれくらいの水素がとりだせるのか、触媒の実現可能性や寿命、   航続距離など技術的な面の知識はありませんが、もし高圧タンクが不要になって、   ガソリン車のような供給体制になれば、燃料電池車の普及にはずみがつきます。   家庭でも石油タンクの替わりに、MCHタンクを設置して、太陽光で発電した電気は貯蔵して自家消費するのが   中心になるかもしれません。移動には大量の電力を消費します。10両編成の中央線の快速電車が東京から高尾まで走ると、   400kWhの電力量が必要で、一軒家で一月に使うのとほぼ同じ量です。   電気自動車が増えると既存の設備では電気の供給が不足します。このように新しい需要が出てくる時が、   新規参入のチャンスです。   太陽光発電設備を作るための乱開発はいけませんが、耕作放棄地に太陽光発電の設備を設置しても   あまり悪影響はないように思います。合わせて太陽光設備の下の土地で、野菜の栽培をするとか、   製造した電気や水素を、温室を温めるためのボイラーで使えば、クリーンになります。   もし、太陽光発電をはじめとする、再生可能エネルギーで、貯蔵水素とあわせて日本のエネルギー   自給率を100%にできれば、安全保障の状況も一変します。   他国から侵略された時は、他の防衛能力が必要ですが、石油の海上補給路を塞がれても、   エネルギーが自給できれば、通常の生活が保証されます。電力の政策は防衛政策・安全保障にも深くかかわります。   今回の大幅な運賃値上げが、電力業界の根本的な改革のきっかけになるような気がします。