各種のコラム -- 3ー209 令和8年8月千葉豪雨
2026年9月10日
3ー209 令和8年8月千葉豪雨
8月13日(木)の夕方5時頃から、千葉市などの千葉県北西部では、数時間のうちに、平年の8月の平均降水量の3倍を超える500ミリ近い集中豪雨があり、死者を含む
人的被害があり、浸水して多くの車両が放置されました。当日朝5時、銚子地方気象台が発表した天気予報は、
千葉県北西部「くもり時々雨所により夕方から夜のはじめ頃雷を伴い非常に激しく降る」「北東の風日中東の風」なので、予報としては当たりともいえますが、午後3時頃の
予報でも、24時間雨量は最大100ミリで、当日の実際の降水量とはかけ離れたものでした。気象庁の天気予報に用いられる数値計算のモデルには、
MSM(Meso−Scale Model)と呼ばれる、全球モデルより細かい水平格子間隔5kmで日本とその近海を計算領域とし、3時間ごとに発表されるものと、
LFM(Local Forcast Model)と呼ばれる水平格子間隔 1kmで、最大18時間先までを1時間ごとに予測するものがあります。
より詳細なLFMによる、午後5時12分に発表された予測でも24時間雨量は最大100ミリのままで、雨雲の流れは引き続き、東から西へ向かう流れで埼玉方面も
大雨になるという予報でした。しかし実際は、すでに猛烈な雨となり、結果的には1時間で最大120ミリ以上降り、数時間のうちに500ミリ近い集中豪雨となる
地域もありました。線状降水帯発生の予報は機能しなかったといえます。千葉市には有名な気象情報を軸とした幅広い事業を展開する会社がありますが、
気象庁の予報があって専門家が実際に見ていても、線状降水帯発生の予報は困難と言えます。
雨雲レーダーで、現在の降水の状況と15分後の予測が表示されるというのは、20世紀の感覚で見れば、画期的な進歩ですが、雨雲が通り過ぎるのか、留まって
線状降水帯になるのかはわからないようです。北西方面から冷気が流れ込み、小さな高気圧ができて雨雲の移動を妨げたとか、寒冷前線ができたという
解説もありますが、どちらかというと事後的な解説で、当日の朝に、夕方からの雨は、大雨特別警報や土砂災害危険警報が出されるほどのレベルで外出を控えたり
あらかじめ避難所への避難が必要などの予報は不可能でした。気象観測とラジオやテレビによる天気予報の重要性は20世紀から、台風に関して繰り返し問題になり、
気象観測衛星など技術は長足の進歩を遂げましたが、線状降水帯の発生頻度が上がり、現在でも予測には課題が残っています。
千葉豪雨からおよそ1週間後に、東京北西部、埼玉方面で集中豪雨がありましたが、この時もピンポイントの予報が出たのはほとんど雨が降り出してからでした。
下水や暗渠、小さな水路など水があふれる「内水氾濫」が起き多くの道路が冠水しました。今回の千葉豪雨では、浸水して多くの車両が放置されました。
台数が多くて牽引が追いついていませんが、夜、ライトがついていない車両が停まっているのは非常に危険です。今回ほどの被害ではありませんが、千葉県北西部では、
以前にも集中豪雨による、内水氾濫が起きています。首都圏外殻放水路や東京都内の調節池などのような施設の建設が理想ですが、完成までには時間がかかります。
千葉市にも同様の設備はありますが、想定最大降水量が1時間あたり65.1mmで今回の豪雨に対応するには容量が不十分でした。
今回どこが冠水したかの記録や、整備が進む、都市の3D点群マップを使えば、まったく同じ降水量になった時、どこがどのくらい冠水するかはわかるはずです。
1時間で100ミリ近い雨が降るとしても、雨が降り出してから、冠水するまでには何十分かはあるはずなので、降水場所に応じて通行止めの措置をすばやく
とることができれば、被害は軽減できます。AIは判断が速いというのは防衛技術などでよく話題になりますが、冠水場所を特定して、通行止めにするのも
時間との勝負です。AIによる判断は非常に有効と思われます。今回の災害に対する対策を取ったとしても次の災害は異なった形になるのは事実ですが、
災害復旧と合わせて将来の災害への備えを考える時、一般的な注意ではなく、具体的な対策をとる必要があります。まずまったく同じ災害に対して、もし将来同じ
ことが起こった時の被害を軽減する必要があります。鉄道会社では、踏切事故が起きて特殊信号発光機が点滅したにもかかわらず電車のブレーキが
真似合わなかったことが原因とわかった後、車検のような電車の点検の後の試運転の区間を事故があった踏切を含む区間まで延長して、
非常ブレーキで踏切の手前で止まれることを確認している会社があります。
さらに今年は千葉豪雨など関東地方だけでなく、北陸地方などでも繰り返し水害の被害がありました。いくつかの例では、深夜に大雨と降水に見舞われて警報がでても、避難は不可能
だったという例があります。都市が温暖化すると熱を蓄積して、上空に流れ込む寒気との間の温度差が拡大することが原因と言われます。気象庁の線状降水帯の予報に
精度の面での課題があるとしても、予報がでたら”からぶり承知”で、深夜0時に空気をかき混ぜるようなことができれば被害が軽減されるかもしれません。
風呂の表面の温度が高いと思ったら底のほうは水だったというのなら手でかき混ぜれば住む話ですが、都市全体の空気を混ぜようと思ったら、特大うちわを用意すれば
効果があるというような単純な話ではないと思いますが、それでも、気象庁の予報と、水害を防ぐための土木技術を有機的に連携して対策をたてる必要があります。
行政がかかわることでは、2〜3年で担当者がかわったり、政権がかわったりで、必ずしも事故や災害の結果に基づいた対策がとられないことがあります。
例えば令和のコメ騒動といわれるほどお米の価格が高騰し、品不足が問題になりましたが、その後の対策は、お米を増産することになり翌年になると、
消費量にあわせて生産することになり、調べてみたら消費量の予想が間違えていたということがありました。
農協(JA)が農家に支払う米の仮払金(概算金・仮渡金)は、例年8月下旬から9月の収穫直前・収穫期にかけて、県ごとの全農県本部や経済連によって順次決定・発表されます。
農業を行ったことはないので素人考えですが、個人事業主の農家の場合、苗づくりの段階で買い取り価格が決まっていないと生産できないように感じます。
それでも自然災害で収穫できなかったら、誰が保険金を負担するのかなどの課題はありますが、現在の、収穫状況をみて取引価格を決定する方式を続けるなら、
大規模農業法人化を進めるか、逆に希望者が個人で農業に参加できる障壁を下げて兼業農家を増やして、生活が買い取り価格に影響されない仕組みを作る必要があります。
2〜3年で基本方針がかわるような現状では、将来安定的に農業を維持できるかどうかに大きな不安があります。災害対策であれば、将来の対策を立てるために、災害復旧と並行して、
どこでどのような事故が起きたかの記録を取らなければなりません。浸水被害については管轄する省庁がどこになるのかの問題もあります。
防災庁や国土交通省や地方自治体など関係者が多そうですが、都市部では無理に帰宅しようとせず一時滞在施設にとどまるなどの対策も有効なので、
関係者が協力して避難の計画を建て、防災訓練などで災害が起きた時を想定してどのように行動するかの訓練をしておかなければなりません。
責任ある積極財政の中心政策として、骨太方針2026のなかで、2040年度までに17分野で官民累計370兆円超の投資を見込む「官民投資ロードマップ」を推進し、
通常の歳出とは別枠となる「強く豊かな日本」投資枠を新設する計画が立てられました。1995年11月、改造村山内閣の武村正義元大蔵大臣が「財政危機宣言」をして、
その後の「財政構造改革法」の制定など、財政再建に向けた動きにつながっていったことが平成の失われた30年の大きな原因という人がいます。1990年頃に
バブルが弾けて不景気になって、景気対策や減税で一時的には景気回復の動きもある中で、おもいきりブレーキを踏んだので、長期的な不景気になったと思いますが、
当時の通産省が米国との貿易摩擦をおそれて半導体業界の成長にブレーキをかけたこともIT業界の不況を招いた大きな原因と思います。今回の骨太方針2026では、
大きな戦略分野として、フィジカルAIや半導体がとりあげられるので、今回は大丈夫かというとまだ安心とは言えない状況があります。経産省の研究所、例えば
国立研究開発法人産業技術総合研究所には優秀な技術者の人がたくさん居ますが、霞が関の経産省の建物で予算の要求をしている人は本当に技術的なことが
わかっているのかなという疑問を持っています。よく高齢者はITが苦手と言われますが、若者は本当にITが得意なのかと思うことがあります。コンビニの窓口で
携帯のアプリを使ったりするのなら若者はITが得意となることが多いかもしれませんが、骨太方針2026の戦略分野について考えるのなら、若いだけで、
コンピューターサイエンスの学習をしたことのない人では、ITが得意とはなりません。経産省の技官の人に理系の人が多くて、事務官の人には文系の人が
多くいますが、それはそれでかまいませんが、文系の人も一般教養として、コンピューターサイエンスの学習をする時代にならないと、フィジカルAIや半導体の
成長戦略を考えることはできません。予算の要求書をつくるためにチャッピーを使ってみた程度の知識の人でも、優秀な文系の人なら企業の人に
ヒアリングして財務省の文系の事務官と交渉するための文書をまとめることはできるでしょうが、そういう人は過去の失敗を反省しようとはしません。
役人の無謬性といわれますが現実的な話として、過去の失敗を反省しようとすると、具体的に技術的なことがわかる人でないと理解できません。
それはわからないので、新規のプロジェクトのための予算を要求することにすると、上手に文書をまとめる能力がある人なら、まとめあげることができます。
1995年というと、デジカメが登場した頃です。そしてこれは日本の技術です。最初の製品を販売しただけでなく、画像ファイルとあわせて撮影時間や
撮影場所の文字情報とサムネールといわれる小さな画像を一つのファイルに保存する、Exifの規格を提唱したのは日本のメーカーで、まとめたのは
日本の企業団体で、現在はカメラメーカーが加盟する業界団体であるCIPA(カメラ映像機器工業会)が実質的な標準化を引き継ぎ、
Exif2.3やExif 3.0、最新のExif 3.1に至るまで継続的に改訂を行っており、世界のほぼ全てのデジタルカメラやスマートフォンで
共通の画像メタデータ規格(世界標準)として採用されています。それ以後は、日本初の世界標準規格というものは少なくなります。携帯電話をインターネット
に接続したのは日本が最初ですが世界規格にはなりませんでした。スマートフォンが登場した頃、日本メーカーはメガネをかけて見る3Dテレビが家電の本命といって
家電量販店でも大々的に売り出していましたが、3〜4年で消えてしまいました。ブルーレイディスクは日本で開発され注目の技術と言われましたが、現在では、
ブルーレイレコーダーの生産から撤退するメーカーが相次いでいます。いつの時代にも鳴り物入りで登場した製品がひっそりと販売終了することはありますが、
21世紀の日本の家電メーカーやIT業界は失敗続きでした。リーマンショックの後には世界の各国は、日本のバブル崩壊後の政策を分析して大々的な金融緩和をして
経済を回復しましたが、リーマンショック直後には日本はあいかわらず異次元の金融緩和や積極投資はしませんでした。むしろコンクリートへの投資を控えるという政策がとられました。
今回は、積極的な投資を行うことで、経済再生に向かうかというと、それほど単純ではないかもしれません。20世紀の日本は終身雇用で、良い面もあるが、
従業員が自分の雇用を守るために、不正や品質の欠陥を経営者に正すことをためらう傾向があるが、転職が一般的な米国ではそのようなことは無いといわれました。
21世紀になって、日本でも非正規雇用が増えましたが、従業員が不正や品質の欠陥を経営者に正すことは更に少なくなりました。正社員には解雇することのハードルが
高いので、たまに不正を告発する人が居ますが、非正規雇用だと雇用が打ち切りになるのをおそれて経営者のいいなりになったり、逆に転職すれば良いと考えて
もめごとにかかわるのを避けるようになりました。米国では超優秀な技術者が転職したりスピンアウトすることがありますが、日本の非正規雇用の実態は
かなり異なります。技術的な面だけでなく、社会制度や習慣の面でも過去の失敗を反省しないと、お金をだすだけでは解決しません。アメリカのビッグテックが
育つきっかけが1990年代で事業規模拡大が顕著になったのが2000年からといわれます。1990年代に何があったかというと、ジャパン・アズ・No.1のような
日本に追い越されるかもしれないという危機感と東西冷戦が終結して多額の軍事予算で維持されてきたGPSやARPANETなどのプロジェクトの維持を
どのようにおこなうかという危機感でした。その分析からインターネットなどの商用利用が始まったのですが、今の日本は失われた30年を
どのように分析しているのかが不明です。イギリスのArm社のソフトバンクグループによる買収は投資としてみれば大成功だったでしょうが、
それで日本のIT業界が技術的に何を得たかというと不明です。
フィジカルAIや半導体に投資するなら、21世紀になってからのIT業界がなぜ失敗続きだったかの分析をさけて通ることはできません。
2026年上半期、世界で出荷された人型ロボット(ヒューマノイド)のうち、中国メーカー製が97%超の圧倒的な世界シェアを占めました。
国家ぐるみの政策支援による急激な量産化が背景にあります。日本は優秀な工場のロボットを作成していた歴史があるといっても、もっと現状をみる必要があります。
日本の工場のルールベースで動くロボットと、フィジカルAIは別物です。20年前に日本はソフトウェアーでは遅れを取っているが、優秀なモバイル機器があると言っていた
時と同じような状況把握の誤りがあります。日本のロボット技術が優秀だとしても、スマートフォーンと同じで日本は部品メーカーになる可能性があります。
中国並みの政策支援をとったとしても今から状況を変えることが可能なのかどうか冷静に分析する必要があります。
NVIDIA CEOの ジェンスン・フアン氏が、フィジカルAIのイノベーションはロボット技術がある日本で起きると言っています。
株式会社セガと、元副社長の入交昭一郎氏への感謝は本物でしょうが、フィジカルAIへの期待は、優秀な工場のロボット技術がある日本の技術者に
製品を評価してほしいということかもしれません。関節などの部品の技術も期待されているかもしれませんが、LLMで米中に大きく遅れている日本で、
フィジカルAI技術のイノベーションを起こすことは、それほど容易なことではありません。
マイナンバーが登場した時には、住民基本台帳にマイナンバーを付して管理することで、行政事務が効率化し、経費の削減が達成されるという話でしたが、
途中からマイナンバーカードの発行率が管理指標のようになり、ガバメントクラウドも行政事務の効率化と経費削減が目標だったはずですが、なかなか
完了しそうにありませんし、完了しても本当に経費削減できるかどうかも不明です。自治体の間で広まっていた自治体クラウドをガバメントクラウドで
おきかえる必要があったのかどうかも不明です。
株式会社は株式を発行し、株式債権の譲渡と引き換えに得た現金預金を資本金として社内に留保します。現金預金のまま預かるということではなくて、設備投資などに
使います。一方NPO法人には株式とか出資金という概念はありません。設立に当たり、土地や建物の所有権をNPO法人に譲渡したり貸与した人は、寄付や貸付として
扱われます。政党や自治体や国にも資本金や出資金はありません。FIFAはスイス法に基づく非営利の統括団体であり資本金や出資金はありません。しかし、株式会社
に出資することは合法です。自治体が第3セクターに出資するのと同じです。個人が政党に会費をはらって党員になることは可能です。政治家が支援者の後援会を作る
ことはでき、個人は政治資金規正法に基づき年間150万円を上限として政治団体に寄付することができます。FIFAは公式スポンサー企業から支払費用に応じて、
FIFA主催大会でのグローバルな独占マーケティング権を与えます。しかし日本の自治体や政党が、企業から寄付金を得て引き換えに独占販売権を与えるようなことは違法です。
FIFAが大会を運営する株式会社を設立することに対し、会長がトランプ大統領の親友だから何かおかしい、それは認められないという直感も大切ですが、
非営利法人のありかたについて、有識者が議論することも重要です。日本の社会保障国民会議では、有識者会議で、租税、社会保障をはじめ、政治資金の問題や、成長投資
について幅広く議論し、議事録を公開してほしかったのですが、実務者会議が注目され最終的に空中分解のようになりました。実務者会議の主要メンバーは国会議員だったので、
国会で議論すれば良いと思いましたが、国会では野党議員の発言は聞かないが、国民会議では全員参加で議論するというのはおかしな話しで、野党の発言を聞くのなら、
党首対論で聞くだけ聞けばよいことです。17分野で官民累計370兆円超の投資というようなキャッチフレーズがあってこそマスコミでも報道されるという宣伝効果は
ありますが、あわせて、有識者の人が議論して、国の政治は選挙で選ばれた議員の人が議論して方針を決めるしくみで、株式会社のようにお金を出して株式を
買って株主総会の議決権で多数を占めても国の方針を変えることはできないという基本の基から出発して、租税や社会保障の負担と給付、政治家の政治資金管理や
今話題の成長投資について、独立行政法人のように国が政府出資金を拠出するもものや、官民共同で出資するものや共同事業を行うものについて、議論とともに、
だれが聞いても理解できる説明をして欲しいと思います。
今回の千葉豪雨で、量子科学技術研究開発機構(QST)の建物から、放射性物質の廃液が外部に漏えいしたというニュースがありました。大阪・関西万博の際に、
小学生らが参加して、手作業で量子センサーの分子模型をつくるというイベントをおこなった機構ですが、「放射線医学総合研究所(放医研)」と「日本原子力研究開発機構」
の核融合・量子ビーム研究部門が統合されて発足した機構です。現在は医療分野や量子センサーなどで注目されていますが、研究が進んでいるダイヤモンドNVセンター
では、微小な磁場の測定で、半導体の電流の変化を測定して不良品を発見することもできるし、脳のなかの回路の微小電力も現在のMRIとは桁違いの精度で
測定できるそうです。ひょっとすると動物の脳の意思決定メカニズムがわかって翻訳コンニャクのように使える日がくるかもしれません。
またドイツ・ライプツィヒ大学からスピンオフした量子コンピューティングスタートアップであるSAXON Qは、2026年7月に世界初となる
100量子ビット超(128量子ビットの「SXQ128」および512量子ビットの「SXQ512」)の常温ダイヤモンドNVセンター方式量子コンピュータの
商用リリースを発表しました。モバイル量子コンピューターを目指しています。3〜4年のうちに、現在のコンピューターと量子コンピューターが
隣り合ったラックに入ったようなデーターセンターが登場するかもしれません。量子センサーは、磁場だけでなく、温度や圧力の詳細な測定もできるので、
線状降水帯の予測の前提となる正確な測定のための技術になるかもしれません。
公共投資は、フィジカルAIや半導体のような成功するか失敗するかわからないものより、内水氾濫を防止するための地下調整池のように、多額の投資が必要で、
必ずいつかは役に立つものに投資するほうが効率的かもしれません。不動産の登記情報を正確な現在の所有者にするのは公的機関でしかできない大事な仕事です。
災害復旧工事の際の土地の所有者の確認も容易になります。まったく違うエリアで、夜行バスの予約にマイナンバーカードを使うことにすればポイントが付与されるようになれば、
相席キャンセルを繰り返すことは出来なくなります。このように、政府や自治体がもつ情報を整備することで、民間の業務の効率が向上します。下水道管の取り替えも
重要な仕事です。政府や自治体が投資すれば、点検のためのGPSが届かないところを飛行するドローンや、壁に張り付かないドローンや張り付いても、自己修復する
ドローンの開発など民間の業務が増加します。それでも土木工事だけでは関係する省庁に偏りが出るというなら、ユニークな投資を増やすというのも
ひとつの考え方です。たとえば文科相なら、優秀な退職者が大学に再就職する事自体は妨げないが、天下りの疑惑を払拭するために、文科省の出身者の人数に応じて、
科学研究費助成事業(通称:科研費)の申請の承認率を下げることでどのような影響が出るか調査するとか、科研費の申請をA4の申請書1枚のみで行うことにして、
大学の論文の採択率の変化を観察して結果を公表するなどが考えられます。