各種のコラム -- 3ー202 食料品の消費税1%
2026年7月1日
3ー202 食料品の消費税1%
超党派の「社会保障国民会議」の実務者会議は、6月24日の中間とりまとめで、食料品の消費税を2027年4月から2年間に限り1%にする方針が提案されました。
あわせて食料品の消費税ゼロとの差を埋め合わせるための給付金の支給も提案されています。
消費税率が下がって、買い物の際の支払額が減ることは歓迎ですが、他にもっと良い策があるように感じます。
税抜価格98円のほうれん草を買うとします。消費税率が8%なら、消費税額7円(税額は常に1円未満は切り捨てです)を加えて、105円になります。
消費税率が1%なら、消費税額0円を加えて、98円になります。ほうれん草を2束買うとすると、それぞれ消費税額が、15円と1円になり、
消費税込みの額は、211円と197円になります。あるいは消費税率1%なのでレシートが、98円消費税額0円が2つなので、
総額196円とする店もあるはずです。消費税率8%でも1円の差が出ることに変わりないのですが、消費税率1%の場合、レシートを見て、
消費税額0円のはずなのに、なぜ消費税1円を支払わなければならないのかに疑問を持つ人が出るかもしれません。
消費税額を0円で販売した店と消費税額額を1円で販売した店は、それぞれの金額を消費税として納税するわけではありません。
消費税額の計算は、課税期間中の課税売上げ高の税抜き対価に消費税率を掛けて計算します。消費税の納付税額は消費税額から仕入控除税額を控除した金額になります。
すなわち、消費税額は販売時のレシートに記載された消費税額の合計ではありません。
この差は消費税率が8%であっても1%であっても発生するのですが、消費税率が1%の時のほうが、ゼロか有りかになって目立つことが増えます。
それから、仕入控除税額は、適格請求書(インボイス)に基づくものしか認められません。仕入れ業者の帳簿だけでは認められません。端数処理をどうするかは、
売上レシート以上に複雑になります。もし、消費税率を0%にしていれば、ゼロに何を掛けてもゼロなので、レシートに消費税額は記載されず、消費税額も発生しません。
選挙公約に従って食料品の消費税率を下げるという基本的な政策には賛成ですが、消費税率が0%ならスッキリしたのに、期間限定で消費税率を下げるという
混乱のなかでも事務処理がもっとも混乱する方法を選んだという気がします。
さらに本当に販売店が困る問題が有ります。これは消費税率を1%にしても0%にしても共通ですが、冷凍食品のように仕入れから販売までに一定の期間が
あるものは、消費税率8%で仕入れた食品を消費税率1%で販売することになります。もし税抜きの仕入れ価額が90円で、販売価額が、118円とすると、
消費税率8%で仕入れて消費税率8%で販売すると、販売店には30円の現金が残りますが、消費税率8%で仕入れて消費税率1%で販売すると、
22円の現金しか残りません。消費税を納税・納付した時点で帳尻が合うといえますが、小さな店ならそれは何ヶ月も先になります。
そして、食料品の売上総利益率は高いように見えますが、それは廃棄損や販売費・一般管理費を含んでいて営業利益率は低いので、
売上の7%近いキャッシュ・イン・フローの減少は運転資金の資金繰りに影響を与えるほどの金額になります。
食料品の消費税率が下がるのは良いことですが、2027年4月から2年間に限り1%になるより、2026年12月の年末調整から、所得税の税額控除が
始まる方を好みます。所得税の税額控除なら、就労所得のみ税額控除して、株式譲渡所得などは税額控除の対象としないことに合理性がありますが、
食料品の消費税ゼロとの差を埋め合わせるための給付金なら、高齢者なども含めて皆に給付する必要があります。働かざるもの食うべからずには、合理性がありません。
2年後に給付金を廃止できるかも課題になります。年末調整も行わず、日本に居住する成人は外国籍の人も含めてすべて所得税の確定申告をして、税額控除
するという考え方もあります。税理士の半数は国税庁のOBで、皆が確定申告すれば、所得の把握が容易になりおそらく所得税の税収が増え、
給付のためにゼロ歳児も公金受け取り口座を登録するなどとくらべて現実的で、シンプルでわかり易い、非の打ちどころの無い政策に見えますが、税額控除で所得税の税収が
減少し、各省庁の予算額が減ると考える人にとっては、自分たちしか理解できない複雑な政策と比較して、非の打ちどころばかりの政策に見えるのかもしれません。
高市政権では、2025年11月21日「強い経済」を実現する総合経済対策を発表し、それに関連して、ダイナミック・スコアリングの考え方が発表されています。
これは、片山さつき財務大臣を中心として企画・計画されている、従来の単年度主義を見直し、税制改正や財政支出がマクロ経済に与える影響による将来の増減収効果
(経済のプラス効果による税収増など)を織り込んで分析・評価する手法です。
ダイナミック・スコアリングは、減税や財政支出が経済成長(投資や消費)を促し、回り回って将来の税収を増やすといった「経済全体の行動変化(マクロ経済効果)」
を織り込んで評価する手法。スタティック・スコアリングは、経済の成長や人々の行動変化を考慮せず、税率や制度の変更時点における対象者の所得や資産状況のみを基に、
単純に増減収を計算する従来の手法です。20年あまり前、米国から導入したソフトウェアーに、ディスカウント・キャッシュ・フロー法による設備投資の経営判断のモジュールが
あったので、金融機関の人の前で説明しました。その時、”それは間違えた方法だ。なぜなら私が知らないからだ。そのような危険なものは導入してはならない”と言われましたが、
モジュールを取り外すのは危険なので、削除はしませんが、稼働させないことと、機能に悪影響を与えないことを確認しますということにしました。それから、
3〜4年して、金融機関のなかのMBA留学した人から、新しい経営判断手法の説明があるという話があり、ディスカウント・キャッシュ・フロー法の説明が
あり、その企業のシステムに導入することになりました。”まったく新しい概念なので、導入には1年程度要するということで”しかるべき見積書を提出しました。
ダイナミック・スコアリングとディスカウント・キャッシュ・フロー法は別物ですが、将来キャッシュフローを予測して、判断するという点は通底します。
特に民間企業が社債を発行して設備投資する際と、国が建設国債を発行して政策を実施する際は似た部分があります。民間企業の資本金は、設備投資には使用できますが、
社内に留保する必要があり、事務経費の支払いなどには使えません。また配当するのが基本なので、資本コストを考慮する必要があります。それに対して、税収は
徴税権により集めたもので、資本コストは発生せず、事務経費の支払いなどに使うことができます。
経済再生・財政再建という時、スタティック・スコアリングは、現在の所得や資産状況のみを基に、単純に増減収を計算する「増税・クソメガネ」の発想、
ダイナミック・スコアリングは、減税や財政支出による経済成長によって経済再生を達成し、それによって税収が増えることで財政再建を達成するという考え方です。
また税収弾性値で説明すると、スタティック・スコアリングは、名目GDPの上昇と税収の上昇はそれほど関係しない、税収弾性値は1以下であるという考え方、
ダイナミック・スコアリングは、名目GDPが上昇すると税収の上昇はそれを上回るという、税収弾性値は2以上などになるという考え方です。私はダイナミック・スコアリング
の考え方を支持しますが、建設国債を発行して得られた現預金を何に投資するかについては慎重を期す必要があります。
YouTubeを見ると山陰新幹線の建設に10兆円近いお金を投資しても、将来的にはキャッシュ・イン・フローの額が上回るというものもありますが、
単線で非電化の区間があり、輸送密度、1,000人未満の区間もあるところに新幹線を建設するというのは納得がいきません。クルーズトレインの「瑞風」
が走っているから廃線はないだろうというレベルです。いっぽうで、大阪市内の「なにわ筋線」は注目です。大阪駅(うめきたエリア)と 南海・新今宮駅 /JR難波駅
を結ぶもので、工事費は5,000億円あまりですが、京都から一度乗り換えるだけで、高野山まで行けるようになるなど、インバウンドの観光客にも、京都・新大阪から関空方面
への旅行客にも便利になります。そして事業主体は、第三セクターの関西高速鉄道です。鉄道の整備なども、財源を地方に移して、地元の人が負担は増えても建設が
必要かを判断する時代になっています。全国新幹線鉄道整備法第一条には、”この法律は、高速輸送体系の形成が国土の総合的かつ普遍的開発に果たす役割の重要性にかんがみ、
新幹線鉄道による全国的な鉄道網の整備を図り、もつて国民経済の発展及び国民生活領域の拡大並びに地域の振興に資することを目的とする。”と書かれています。
この法律ができたのは、1970年です。JRが発足する以前です。現在でも、全国的な鉄道網の整備は重要ですが、地域の振興に資することの重要性が
相対的に大きくなっていると思います。
北海道新幹線は、今年のお盆の貨物列車が走らない時間帯に、青函トンネルとその前後の区間で、260km/hでの走行実験を行い、最大で、到達時間を
14分短縮する実験を行います。今は貨物列車とすれ違うトンネルの前後の区間では、140km/hで走行します。なぜ、140km/hかというと、
湖西線で貨物列車と特急列車がすれ違う時の速度が140km/hで実績があるのがその速度だったからです。ほくほく線は貨物列車は走っていません。
「富岳」で流体のシミュレーションをするのは有名ですが、空のコンテナが、外れるかどうかや荷物が偏った時のシミュレーションなど意外と難しいのかもしれません。
安全第一で実施する必要があるので、実績を重んじたのかもしれません。14分短縮は割と大きな短縮です。最高速度を速くするのは大変ですが、遅いところを
速くするのは、到達時間短縮に大きく貢献します。安全第一はもちろんで、青函トンネルとその前後の区間は3線区間でしかも積雪があるので、直接
参考になるわけでは有りませんが、ヨーロッパでは200km/h以上の速度で、高速列車と貨物列車がすれ違っています。
それらの実績も聞くだけ聞いて見るという姿勢も将来の輸出の時まで考慮したら意味あることかもしれません。
先日、八王子から松本まで特急「あずさ」を利用したのですが、えきねっとで調べると満席でした。みどりの窓口があったので、念のために聞いてみると、
「座席未指定券」があって、八王子から大月まで30分辛抱してもらえば、ガラガラになりますと言われました。その通りで、インバウンドの旅行客が
大月で河口湖、富士山方面に大量に乗り換えました。やはり現場の人に聞いてみるものだと思ったのとあわせて、生成AIの時代だから、
えきねっとで調べた時点で、提案型で、「座席未指定券」と大月から大幅に座席に余裕があることの説明があれば良いと思いました。
昨年、東急田園都市線の梶が谷駅の構内で、駅に進入しようとした上り列車(各駅停車)が留置線に停車していた回送列車に衝突し、脱線する事故が発生しました。
なぜ事故が起きたかも注目ですが、過去に10年間あまり事故が起きなかったことも注目です。一言でいえばめったに無い状況だからです。
留置線は二子玉川方面から来た電車が、いったん留置線に入った後、上り線に出ていくために使われるのが基本だったからです。長津田方面から来た電車が
留置線に入るのは日に1回で、しかも毎日ではありませんでした。これはたまたま梶が谷駅がそうなっているということではなく、ホームに到着した電車は
向きを変えずに進んで、留置線に入るのが基本です。東海道新幹線の新大阪駅でも、東海道新幹線の新大阪止まりの電車が、新神戸側の留置線(引き上げ線)に入ることは
よくありますが、山陽新幹線の上りの新大阪止まりの電車は、20番線のホームで折り返すか、24番線や26番線に到着した後、そのまま上り方向に進んで
鳥飼車両基地に入ります。24番線や26番線から新神戸側の留置線に入ることは可能ですが、普通は行いません。
鉄道に限らず、ITシステムを開発する時や、消費税減税のように、ITシステムの変更を伴う制度の変更時は、そのシステムがどのように使われるかを
注意深く検討する必要があります。Kotoba Technologies社が開発した、Kotobaというアプリが話し終わる前に、翻訳が届くとして
話題になっています。話しているのと同時にスマフォの画面に翻訳が表示されます。このアプリでは、開発の大前提になるのが、人間は話すより、
画面の表示を黙読する速度のほうが速いことです。
画像や音声を使ったフェイク動画の被害が問題になっています。フェイク動画の問題に対応する時考えるべき事は、
フェイク動画を作る方がフェイク動画を見破るより、遥かに計算量が多いということです。生成AIの計算量を電力で測りますが、
フェイク動画を作る方がフェイク動画を見破るより10倍近い電力を必要とすることがあります。動画編集をする人なら感じることですが、
10分の動画を編集するとして、見る人はどこか1秒間画像が乱れても、おかしいと気づきます。生成AIも同じで、フェイク動画を見破るAIは
どこか1箇所おかしいところを見つければよいのに対して、フェイク動画を作るAIは、10分間すべてをそれなりのレベルで作る必要があります。
映画や俳優の人がフェイク動画を問題とするのは当然ですが、業界として協力して、フェイク動画を見破るAIの開発にもっと力をいれるべきです。
フェイク動画を見破るAIを作ると、それでも見抜けないフェイク動画をつくるという、いたちごっこの面はあります。しかし、ランサムウェアーなどの
ように、一箇所でも鍵を掛け忘れたところから侵入するという、守る側がすべて抜けのない対策をたてなければならないサイバー攻撃に対して、
フェイク動画は見破る労力のほうがはるかに少ないという特性を最大限に利用すべきです。
めったに起きない不具合も許されない、ITシステムの代表が、医療システムです。20年位前、金融機関の人もなかなかITエンジニアの
話を聞いてくれなかったのですが、さすがに、そろばんで計算するから、ITシステムは不要と言う人は居ませんでした。しかし、医療システムの場合、
電子カルテは不要だ、ITエンジニアは口を出すなという声が多くありました。そのなかで、医療関係者もITエンジニアも苦労して、
電子カルテシステムを導入してきた努力は認めますが、相当迷走したことも事実です。マイナンバーが導入されて、すべてが解決するとは思えません。
厚生労働省や日本医師会の人たちだけでなく、海外の人と前広に相談してみるのが良いと思います。候補のひとつがコスタリカの医療システムです。
コスタリカはTPP加入の手続きが進んでいる国で、民主主義国家なので、相談相手として適しています。私は20年あまり前コスタリカに出張したことが
あって、目的はIT分野の技術移転でしたが、「コスタリカはいずれ中米のシリコンバレーになるから、日本と共同で世界のIT技術を高めよう」と
言っていました。なぜ、中米のシリコンバレーになると言ったかは、適当に言ったのですが、カリフォルニアのIT技術の中心のひとつが、
SanJose siliconnvalleyでコスタリカの首都はサンホセ(San José)なので、ひょっとすると、中米のシリコンバレーになるかもしれない
と思いました。その当時すでにサンホセにはインテルの半導体の製造工場がありました。
現在、コスタリカの統一デジタル健康記録(EDUS)システム (Expediente Digital Único en Salud)と
プライマリケアの核心(EBAIS)(Equipos Básicos de Atención Integral en Salud - 総合基本保健チーム)は、世界的に注目されています。
EBAISは、コスタリカの医療制度の根幹をなすモデルで、 医師、看護師、医療アシスタント、記録係などで構成される小規模なチームで、
担当地域の住民約4,000人の健康管理を包括的に担います。ただし、私が居たころは、信用できる銀行があると教えてくれた人に理由を聞いたら、
出金手続きをする時、銀行の窓口の人がお札を数えるときに上手に誤魔化して懐に入れるのが常識だが、この銀行の人は信用できるからというレベルで、
医療援助に来ていた人の話でも、外科手術を始めようという段階で、麻酔医が有給休暇を取っていることに気づいて、手術が中止になることが日常的に
あると言っていました。それから、コスタリカは訴訟社会です。知り合いのコスタリカ人が結婚した時、教会で登録するか、弁護士に依頼して登録するか
選択できるのですが、知人は弁護士に依頼したにもかかわらず、お金だけ取られて手続きが完了していませんでした。やはり格安弁護士に依頼したのが良くなかった
といって、料金の高い弁護士に依頼して、格安弁護士から依頼料返還の訴訟を起こすと言っていました。また警察が押収した麻薬がなくなって大騒ぎに
なったのですが、マスコミの取材に対応した警察の幹部が、厳正に調査した結果、それはネズミが、かじった、と言って結局有耶無耶になったことも有ります。
20年経ったからといって、それほど国民性がかわるとは思いません。対等な立場でいろいろ意見交換するのが良いと思います。
また、コスタリカの人が研修で日本にきたのですが、一番感心したのは電車のダイヤが正確なことでした。東京での研修から金沢での研修に移動する時、私は、
上越新幹線で越後湯沢まで行って、ほくほく線の特急に乗り換えるルートを勧めました。まだ北陸新幹線が開通する以前でした。接続時間は8分だと
言ったので、コスタリカの人は冗談だと思っていたそうですが、本当に乗り換えできたので、ずいぶん驚いていました。
コスタリカに優れた面もあれば、日本に優れた面もあるので、海外の人と前広に相談してみるのが良いと思います。コスタリカの人口は500万人あまりです。
全国的なシステムといっても、それなりの規模なので、人口400万人程度の横浜市も人口100万人程度の香川県も、自分のこととして相談してみるというのも
ありだと思います。
これからの日本の経済成長を考える時、円安になれば、ふたたび20世紀のように製造業が復活するという人がいます。私は疑問を持っています。
組み立て加工業のように、日本国内の工場で日本円で給与を払って組み立てた製品を、海外に輸出している場合、円安は経済成長に有利です。
あるいはインバウンドの海外旅行客を受け入れる旅館やホテルも有利になります。
しかし、IT分野で仕事をしていると、輸入製品やソフトウェアーの価格はドル価格の為替換算値なので、日本での価格が高くなります。
日本人が設計していても、設計に使うソフトウェアーが海外製だと、製品の原価が高くなります。そして21世紀の現在は、業種を問わず
IT製品や海外のクラウドサービスを利用しています。物流問題が業種を問わず問題となるように、IT製品、サービスの価格上昇も
業種を問わず問題になります。
そして、20年前頃から、日本の家電製品などに不安を持っていました。ノートパソコンや携帯電話で日本品質といって3ヶ月ごとに
新型モデルを販売していました。グーグルの携帯の場合、半年おきに新製品がでますが、秋は新製品で、春は前年の新製品の廉価版なので、実質
年に1回ともいえます。それに対して、日本はあまり代わり映えしない製品を3ヶ月ごとに新製品として販売していました。製品のパンフレットの
作成や旧製品の割引販売など、付随する作業も膨大になりました。リーマンショックの頃から、3ヶ月ごとに新型モデルを販売するというのは
なくなりましたが、今回、食料品の消費税1%になると、税率変更の仕事をしてまた2年後にもとに戻す仕事をすることになります。
このような「やらねばならない」というような仕事を日本の企業が好んで行うようになっていることが、経済成長をさまたげています。
指定券の提案型販売や、フェイク動画を見破るAIのように、「こんなこといいな」「できたらたらいいな」の製品を作ろうとすると、
管理者層は出てきたアイディアをプロジェクトとして実現するために、経営者層を説得する必要があります。失敗を恐れて、
「やらねばならない」の仕事をしていれば安泰だと考えて、大きな失敗につながっています。太陽光発電の電気が余ったら、発電量を抑制するのではなくて、
グリーン水素を作ろうという発想に変えることが必要です。そして、マイナンバーカード連携で、各種の民間のサービスにログインできれば、
どれだけ煩わしさから開放されるだろうというのは、ほとんどすべての人が感じています。失敗を恐れて、取り組もうとしないことが、
マイナンバーカード利用の普及をさまたげるだけでなく、日本全体の失われた30年に繋がっています。
今回のFIFAワールドカップサッカーでは、日本代表メンバー26人のうち、海外(ヨーロッパ)のクラブに所属している選手は過去最多の23人でした。
本人たちの努力と活躍はすばらしいものですが、日本の優秀な選手がヨーロッパに行く、中南米型の国になっているともいえます。
第二次世界大戦以降、日本は、欧米の国をお手本に「坂の上の雲」のように経済成長を実現しました。昭和の時代は、日本は東洋のスイスとか、
東洋一の規模の施設などの言葉がよく使われました。1990年代になって、頂上を目指すはずが、バブルがはじけて迷走の時代になりました。
「坂の上の雲」のようにその後、戦争の時代にならなかったのは非常に良いことでした。現在はデフレマインドからの脱却をめざしていますが、
経済格差が社会の分断につながっています。食料品のように豊作かそうでないかで価格が変動するものは、一定の価格は不可能ですが、
鉄道運賃などは価格変動なしというのは本当によくないのでしょうか。和歌山県の鉄道会社で、初乗り運賃が、120円という会社があります。
なぜそうなっているかというと、リストラで人が減って、国土交通省に提出する運賃値上げのための書類を作成できる人が居なくなったからだそうです。
冷静に考えると、運賃値上げのための書類の作成は社会全体から見て、付加価値のある仕事でしょうか。私は1メートルが1メートルのような
インフレもデフレもない社会は良くないのかを、経済にくわしそうな人に会うと聞いてみるのですが、そのような社会はありえないというような答えが多いです。
IT技術が発達して、社会活動の測定の方法も変わっているので、あらゆる可能性を排除せず考える必要があります。私はIT業界で仕事をしてきたので、
同じ機能の物の値段はしだいに下がるというのが常識でした。2%程度のインフレが理想というのは本当かなとずっと思っていました。私の給与が
上がらない理由も納得がいきませんでした。
デフレが30年も続いた国は先進国ではありえないというのはよく聞きますが、くわしく分析した報告は今のところ見つけられません。
先進国から開発途上国になったアルゼンチンの例も含めて、色々な人が独自の観点から、社会・経済の状況を多角的に分析する必要があります。
アルゼンチンはハイパー・インフレで悲惨な状況というニュースを時々聞きますが、各自の生活がそれほど悲惨かどうかはよくわかりません。
牛肉を食べすぎるので、健康によくないとニュースを聞いたこともあります。
ところで、JR東日本が運行を開始する夜行列車の名称が、「ルナ・アズール」に決まりました。Luna Azul は、スペイン語で「青い月」
を意味しますが、発音は、アズールではなくてアスールです。また、RB大宮アルディージャ (RB Omiya Ardija)のアルディージャ
はスペイン語で「リス」という意味ですが、スペイン語の綴は、Ardillaです。もし、Ardijaと綴ると、発音は、
アルディーハになります。どうしても細かなことだけが気になるのですが、あまり気にせずあるがままを受け入れるのが良さそうです。