各種のコラム --  3ー192 2026年3月ダイヤ改正

                                      2026年3月20日  

    3ー192 2026年3月ダイヤ改正
    
   3月14日にJRのダイヤが改正されました。どうしても細かなことだけが気になる観点で、
  東海道新幹線のダイヤ改正後の様子を観察しました。
  東海道新幹線の列車は、品川駅で右側の扉が開くと新横浜駅では左側の扉が開きます。すなわち下り列車では、
  品川駅が24番線だったら、新横浜駅は3番線を使用し、品川駅が23番線だったら、新横浜駅は4番線を使用し、
  上り列車は、新横浜駅が2番線だったら、品川駅は21番線を使用し、新横浜駅が1番線だったら、品川駅は22番線を使用します。
  品川駅が24番線だったら、新横浜駅は3番線を使用するのがドクターイエローなら「のぞみ検測」
  品川駅が23番線だったら、新横浜駅は4番線を使用するのが「こだま検測」です。
  例外なくそうなるかというと、例外はあります。翌朝、新横浜駅始発になる列車を、夜遅く、東京駅から新横浜駅
  に回送する列車で、品川駅が24番線で、新横浜駅の4番線に到着して滞泊する列車があります。
  また、新横浜駅始発の臨時の「のぞみ」がない日に、品川駅が24番線で、新横浜駅の1番線に到着して滞泊する列車があります。
  翌朝は、再び東京駅に回送して、東京駅始発の「のぞみ」になります。また営業列車では、
  下りで「こだま901号」 (去年までの801号)が
  品川駅が23番線で新横浜駅が3番線でした。上りでは、「こだま900号」 (去年までの800号)
  「こだま902号」 (去年までの802号) 「こだま904号」 (去年までの804号)
  「こだま906号」 (去年までの806号)が連続して、新横浜駅が1番線で、品川駅は21番線を使用します。
  なぜだろうと思っていたのですが、今回のダイヤ改正から、さらに例外の列車が増えました。
  
  「ひかり662号」 新横浜駅 1番線 20:53着 20:54発  品川駅 21番線 21:05着 21:06発
  「のぞみ48号」  新横浜駅 2番線 20:57着 20:58発  品川駅 22番線 21:08着 21:09発
  「こだま846号」 新横浜駅 1番線 20:59着 21:00発  品川駅 21番線 21:11着 21:12発
  
  上りの連続する3本の列車が例外です。それは今回臨時で品川駅が終点になる列車ができて、車内点検の間22番線を塞ぐから
  と言いたくなるのですが、まったく無関係の時間帯です。品川駅のホームの使い方は普通で、新横浜駅が他の時間帯と逆に
  なっています。さらに1時間前の「ひかり660号」「のぞみ42号」「こだま842号」がそれぞれ、
  19:55:15 19:57:45 20:00:30 発なのに対して
  上記の「ひかり662号」「のぞみ48号」「こだま846号」は
  20:54:45 20:58:00 21:00:45発です。品川駅の到着時刻は「ひかり662号」が15秒早く
  「のぞみ48号」は変わらずで「こだま846号」は、15秒遅いのですが、駅間の走行時間の調整は、
  速度の調整で可能な範囲なので、観察した範囲では、なぜこのような変更が行われたのかわかりませんでした。
  
  2026年度から導入される、N700Sの車両では、個室も話題ですが、座席が自動で回転することも話題になっています。
  北陸新幹線の車両では、東京駅に到着したあと、自動で座席の向きがかわります。まず1列おきに半分の座席が回転し、
  つづけて残り半分の座席が回転しますが、N700Sのマイナーチェン版の車両も同じようになります。
  ただし、これにも例外があり、グリーン車の3両と、3号車と6号車は手動で回転します。SNSで話題になっていますが、
  なぜ例外があるのかの決定的な理由はわかりません。6号車と14号車は形式が同じで、設備にも差がないように
  見えますが、なぜか、6号車は手動で回転します。
  中央線のグリーン車も東京駅での折返し時間がわずかなので、座席が自動で回転するのですが、平屋の部分だけは
  手動で回転します。なぜこうなっているのかはわかりません。 
  どうしても細かなことだけが気になるのですが、私の場合は解決するわけではなく、ほとんど理由はわかりません。
  
  ここまで、理由がわからないと書いたことは、私の調査の範囲ではわからないだけで、実施している側には
  はっきりした理由があると思いますが、やっている本人もあまりやっている理由がわかっていないのかもしれないと
  思うこともあります。
  衆議院の予算委員会が開かれていますが、予算委員会はあらゆる活動が予算に関連するので、各種の省庁の
  各種の事項が議論されるというのはよく聞きますが、高市早苗首相が、自民の全衆院議員に当選祝いとして3万円相当の
  カタログギフトを配布したことも議論になりました。政治と金の問題にも関連するので、議論することには
  意味があると思いますが、2026年度の予算の議論のなかでおこなう必要がある理由は
  あまり納得できません。与野党ともに、2026年度予算の決議を3月末までに行うことが良いことだと考えるなら、
  2026年度予算の項目に直接関連することを優先して議論し、予算案の審議が終了してから、
  カタログギフトの問題を議論してもかまわないと思います。少数野党がいくら財務省・主計局が作成し閣議決定
  した予算案を批判しても最後は議席数で決まるという印象です。本当に熟議を目指すなら、閣議決定は大枠の
  方針だけにし国会で議論して予算案を作成するなど抜本的な制度の変更が必要です。そうすれば、議席数だけでなく、
  世論に基づく予算案を提出するような議員の人は注目されます。
  
  救急車を呼んだ時、救急車はすぐ来てくれるのだけれど、収容先の病院がなかなか決まらないことが問題になります。
  テレビの演出もあるのかもしれませんが、救急隊員の人が携帯電話で各病院に電話して、救急外来の受付の
  人と、交渉する場面が30分も1時間も続くことがあります。病院の側も人命に関わることなので、
  完璧な状況でなければ、他の病院を探してほしいと言うのは当然なのですが、患者の状況と受け入れ候補になる病院の
  状況を一覧で確認して受け入れ先を決定する役目の人がいないと、スムーズに受け入れる病院を決定できません。
  スムーズに受け入れる病院を決定できれば、救急車は患者を搬送して次の救急案件に対応できます。
  救急隊員の人が携帯電話で各病院に電話して、救急外来の受付の人と、交渉している様子は、
  20世紀に鉄道電話で司令からの連絡を受けた駅長が、運転士に口頭で伝達している状況を
  思わせる状況です。今は司令からの連絡はテキストメッセージで関連するすべて乗務員に一斉に通達されますが、
  一刻を争う救急の現場に20世紀を思わせる伝達の仕組みが残っていることは驚きです。
  コロナ禍の時、ベッドは沢山あるのに患者が受け入れられなかったことが問題になりましたが、
  コロナの入院患者を受け入れるのが初めてだった病院もあって、他の入院患者が感染するリスクを考えたら、
  受け入れを断った病院を避難することで問題が解決するわけではなく、全体の状況を把握できる
  司令塔をつくることを考えなければなりません。行政のデジタル化を考える時、何をさておき取り組む
  べきことです。
  
  今の国会では、選択的夫婦別姓が話題になっています。いろいろな法制度に関連して、諸外国の状況を参考に
  することがあります。スペイン語圏では人名はどのように付けられるかを記述します。しかし、これは、
  日本で選択的夫婦別姓の議論を行うためにはほとんど参考にならないと思います。ただ、おもしろいと思ったの記述します。
  スペイン語圏がすべて同じではないので、スペインの例を記述します。
  例えば、José María García  Martínez という名前の人の場合、最初の2つが名前で残りの2つが姓です。
  第一の名前 José は典型的な男性の名前です。Antonio や Julio なども典型的な男性の名前です。
  María や Julia Antonia などは典型的な女性の名前です。それなら、2番目の名前になぜ María とつけるのかというと、
  2番目の名前は伝統的には、子供が生まれた日のカトリックの聖人の名前を授けるという習慣がありました。
  スペインには「聖人暦」というものがあり、毎日、今日はどの聖人の日か決まっています。 
  聖母マリアに由来するMaríaは典型的な、2番目の名前です。ですから、
  José María は男性の名前ですが、María José は女性の名前です。
  姓の方はどうなっているかというと、父の名前が、Gerardo Alberto García López 母の名前が、 María Ángel Martínez Sánchez
  の場合子供の姓は、García  Martínez になります。父の第一姓と母の第一姓です。そして結婚しても姓は変わりませんが、
  María Ángel Martínez del Wedel のように結婚した相手の姓を付け加えてもかまいません。
  以前は、名前の部分も含めていくらでも付け加えてよかったので、パブロ・ピカソの本名は、
  Pablo Diego José Francisco de Paula Juan Nepomuceno María de los Remedios Crispin Cipriano de la Santísima Trinidad 
  Ruiz y Picasso
  です。Ruiz が第一姓でPicassoが第二姓です。yは英語の and と同じです。
  しかし、 スペインで2000年に発効した市民登録法では、個人名は単名を並べるなら2つまで、
  「フェルナンド゠ホセ」のような複合名なら1つのみに登録が制限されたため、ピカソのような長い名前は登録できなくなりました。
  
  El Greco というギリシャ出身の画家がいました。エル・グレコというのはスペイン語でギリシャ人と説明されることも
  ありますがそれは間違いです。 ギリシャ人(男性)はスペイン語では El Griego です。
  エル・グレコはギリシャ生まれで、イタリアにいた後、スペインに住んだので、イタリア語訛りのスペイン語を
  話しました。それで、イタリア語で ギリシャ人を意味する Il Greco と、スペイン語で ギリシャ人を意味する El Griego を
  混ぜた El Greco と呼ばれるようになりました。
  
  スペインのサンチェス首相(Pedro Sánchez Pérez-Castejón)は、米国とイスラエルによるイランへの攻撃に
  関して、最終的にスペイン政府のポジションは4つの単語で要約できる ”No a la guerra”(戦争反対)
  と言いました。同じ事を言う必要はありませんが、日米首脳会談では、「自由で開かれたインド太平洋」のような
  世界から注目される発言をする必要があります。高市首相とトランプ大統領の会談や昨年の石破首相とトランプ大統領の会談は、
  外務省を中心としてトラブルが起きないように周到な準備を整えたのでしょうが、無事に終わったものの
  それほど世界から注目される成果はなかったとも言えます。
    
  流体力学の分野は、1990年代に有限要素法で偏微分方程式を解く方法で、数値解析する技術が確立され、
  大きく進歩しました。合わせて問題となったのが計算時間が長いことでした。新幹線の電車のパンタグラフの
  形を変更した時の騒音問題の解析をしようとすると、パンタグラフの形の変更が確認できる位の細かさの
  メッシュで16両編成分すべての電車の周りの気体を分割して、多くのメッシュを順番にすべて線形微分方程式
  を解いていってはじめて解がえられます。ところが最近になって、注目する部分だけを細かなメッシュにして、
  他の部分は大きなメッシュで数値解析する技術があらわれ、流れの乱流剥離が起きてもそれなりに
  解析する技術があらわれたことと相まって、短時間で各種のシミュレーションができるようになりました。
  窓のない飛行機も検討されています。窓はジュラルミンより弱いし、窓の角は材料力学的に弱い部分に
  なるリスクがあり、窓は機体の面よりへこんでいるので、流れが乱れる原因になります。
  機内に外の景色やエンタメなどを投影するIT技術も進歩したので、窓のない飛行機が検討されています。
  新幹線でも検討する価値はあります。また、運転台の窓を無くしてモニターの映像で前方を監視するようにすれば、
  運転台の窓を立てる必要がなくなり、トンネルに突入する時の微気圧変動波を抑止するには有利な先頭車両の形状
  になります。
  この技術は機械工学の分野だけでなく、津波の予測などにも使われています。
  津波のなかには地震発生から5分程で襲うような、地震の発生予測ができないと対応できないものもありますが、
  海外で発生した地震のように、計算速度が上がれば、津波が日本に到達するより前に、より正確な予測が可能になるものも
  あります。
  
  SSDやHDDなどのコンピューターの記憶媒体の容量が増え、ほとんど容量を気にせずファイルを保管できるようになりました。
  しかし、動画のファイルだけは今でも無制限に保存するわけにはいきません。
  以前はブルーレイ・ディスクなど、外部保存の媒体も使われたのですが、最近は、ほとんど使われなくなりました。
  マイクロソフトが開発を進めている次世代の光学記録媒体技術(プロジェクト・シリカ)は、
  ガラス板1枚に、7TBの容量の記憶ができ、1万年以上劣化しません。
  
  日本は失われた30年と言われ生産性の向上が課題です。列車のダイヤなど特定の分野では、関わっている人が
  皆、真面目で品質・効率が良いと感じますが、全体をみる時、旧来のやり方にとらわれて、
  イノベーションからほど遠いところが多くあるように感じます。特定の分野で品質・効率が良いというのは、
  1980年代1990年代の品質管理やナレッジマネージメントを想起するところがあります。IBMは互換機メーカー
  を排除し、自社の技術を特許で守ることを熱心に行いました。2000年ごろ登場したグーグルは、
  特定の分野で自社の技術を持っているというのではなく、世界中の公開された情報を検索して、
  誰にでもアクセスできる形で表示するというアルゴリズムを開発しました。2020年ごろからAIが登場して、
  さらに検索した情報をもとに文書や画像を作成してユーザーに提供する時代になりました。
  SNSでバズリを目的とした過激な投稿が問題になりますが、災害の時に通行可能な道路の情報など、
  現場に居る人しかわからない貴重な情報も投稿されます。AI時代になって、CM収益を目的としない、
  誰かに役に立つかもしれないという情報や個人が考えることの投稿が歴史が一周して意外と価値を持つかもしれません。
  
  不動産の所有者住所変更登記は、2026年4月1日から住所・氏名の変更から2年以内が義務化され、
  正当な理由なく怠ると5万円以下の過料となる可能性があります。相続なども絡んで、誰が所有者かわからない土地が
  問題になりますが、不動産の所有者の住所の変更はもっと多くの人にとって問題になります。
  家を建てるために土地を買って登記をするときは、自分がその時点で住民票登録している住所で登記します。
  その後、家を建てて引っ越しても、登記簿謄本の住所を変更する人はわずかです。しかしこれからは現在
  住民票登録している住所に変更しなければなりません。そのために、スマート変更登記と言う制度が提供され、
  所有者が自分で申請しなくても、法務局が自ら調査し、変更登記を行ってくれる制度です。しかし、スマート変更登記を
  利用するためには、あらかじめ「検索用情報の申出」をしておく必要があります。その際、身分証明書に加えて、
  戸籍の附票など、住所変更の履歴がわかる書類を電子署名して添付する必要があります。戸籍の附票を管理しているのは、
  住民票を管理している市町村ではなく、戸籍を管理している市町村です。遠隔地の人も、コンビニで発行可能ですが、
  住所が戸籍を管理している市町村以外の人が利用するには、事前に戸籍証明書交付の利用登録申請をする必要があります。
  利用登録申請するにはマイナンバーカードが必要で、申請してから、コンビニで発行可能になるまで、
  勤務日で3〜5日必要です。さらに、申請システムは6時30分から21時まで稼働してますが、
  市町村によっては、申請の受付を平日の9時から17時までしか行わない自治体もあります。
  本気で、不動産の所有者住所変更登記が行われると思っているのかと言いたくなります。
  マイナンバーで個人が特定できるから、住民票の管理システムと連携して、個人の住所の履歴がシステムで
  管理されるようになるのかと思ったのですが、マイナンバーが使われるようになって、10年以上経つのに
  まだ実現していません。現在の前の住所であれば、戸籍の附票でなくても住民票でも確認できますが、
  オンライン申請するためには、それらの書類をPDF化し、電子署名して、証明書とともに送付しなければなりません。
  マイナンバーカードを使ってデジタル庁のGPKIの電子証明書を入手しようとしたのですが、
  かんたん登記・供託申請システムの操作手引書には、選択したPDFファイルが電子署名されていないときは、
  電子署名の選択のメニューが表示されると書いてありますが、操作してみると何も表示されませんでした。
  エラーメッセージが出るならまだ検索して原因を調べることができますが、Webシステムで表示される内容が、
  操作手引書と異なり何も表示されないというのは利用者側では何も対応できません。
  登記・供託申請システムにはWeb版とアプリ版(申請用総合ソフト)があり、アプリ版でファイルの電子署名だけできるのかと
  試しましたが、やり方がわかりませんでした。アプリ版で不動産登記から入ると、不動産登記だけで、
  大きなメニューが20近くあり、それぞれに詳細メニューがあり、登録免許税を払わなくても
  法務局が自ら調査し、変更登記を行ってくれるメニューは見つけられませんでした。また、Web版で
  補正が必要となっている申請書をダウンロードし、アプリ版で修正しようとしましたが、
  ダウンロードしたzipファイルにエラーがあって読み込めませんというエラーがでました。
  zipファイル自体は壊れてなく、通常のアプリで解凍すると申請したファイルが入っていました。
    
  アプリ版(申請用総合ソフト)は、マイナポータル連携で本人確認しますが、Web版は独自のユーザーIDと
  パスワードを使います。そしてログインするたびにパスワード変更の画面があらわれます。
  米国NISTに続いて日本の総務省も定期的なパスワードの変更は不要と言っています。
  そして、添付書類に電子署名が必要なら、ふるさと納税のように送付時点で、署名用電子証明書用パスワード
  を使って電子申告することにすればよいのに、登記・供託申請システムWeb版ではできません。
  さらに、電子署名するのが住民票の写しなら、住民票を取得する時に利用するマイナンバーカードの利用者証明用
  パスワードを使ってマイナポータル連携で本人確認して、申請を受け取った法務省の側で総務省のシステムと連携して、
  内容を確認することで住民票の添付を不要にするという発想はないのでしょうか。
  すでにスマート変更登記の手続きを実際に行ってみたら簡単だったというコメンテーターがマスコミに
  登場していますが、e−Taxなら確定申告が10分で終わったというタレントの人と同じで、
  役所が主催する、ライブコマースをマスコミのニュース番組で聞かされているのではないかと思いました。
  そしてよく聞くのがITに不慣れな高齢者には、特別の対策が必要だという説明ですが、
  若い人なら本当に問題が解決するのか疑問です。コメンテーターの人は取材と言いながら、
  実は役所の人がすべて事前に設定したIT機器でOKボタンを押しただけではないかという疑問があります。
  マイナンバーが使われるようになって、10年以上経つのにマイナンバーと戸籍の連携が完了しておらず、
  一部の機関が儲かるような仕組みを考えるのではなく、社会的な公共の利益は何かを考えなければいけません。
    
  給付金付き税額控除が話題になりますが、政治家や評論家のコメントの多くは、実施には資産状況の把握など、
  多くの課題があるといいます。私は大きな疑問があります。税額控除というのは、税率を掛けて所得税額を計算した後、
  最後の納付税額を計算するときに、一定額を控除するものです。仮に10万円控除して、資産状況の把握ができていないために
  税の不公平が発生するのなら、現行の控除する前の納付税額にも不公平があることになります。
  現行制度の不合理な点をすべて解決しないと、新しい制度は導入できないというのは考え方が矛盾してます。
  資産状況の把握の話は、給付金付き税額控除を実施することで減少する徴収税額の減少幅を縮小するとともに、
  実施時期を遅らせるために財務省が考え出したことで、一部の質問することでテレビ露出が増加することを狙う
  野党議員と結びついたように思えます。
  ほとんどの人が、給付金付き税額控除の給付は市町村が行うことを前提に話します。まだ議論していないはずなのに
  誰が言い出したのでしょうか。地方税は賦課課税なので万が一給付金の額の計算にミスがあったら大変だという
  ことになるのでしょうが、住宅ローン控除も所得税の税額控除です。所得税は申告課税なので、
  住宅ローン控除を受ける初年度に確定申告した人としなかった人の間に課税の不公平が生じても問題になりません。
  給付金付き税額控除の給付が自治体からの給付で公金受取口座に振り込まれるものであっても、
  税務署からの還付であっても、受け取る人にとって、お金に色はついていません。
  省庁の縄張りを考える人やめんどうな落とし穴をつくって徴税額の減少を遅らせたい人にとってだけ重大な問題になります。
  現役世代の手取りを増やすという国民民主党の主張には基本的に賛成ですが、所得税の所得控除と社会保険料を含む
  所得の壁の話は終わりのない議論になります。所得税の税率が超過累進税率なのに対して社会保険料は所得累進制です。
  必ずどこかに壁ができます。延々と議論して実施を遅らせるのは生活者のためになりません。
  年末調整する給与所得者も源泉徴収票をもとに確定申告して、税額控除または給付を受けることにして、
  成人はかならず確定申告することにすれば、確定申告する人の割合は初年度から95%程の高率になります。
  e−Taxによる確定申告がタレントの人が言うように10分で終わるかどうかは疑問ですが、税務署はお金を受け取る機関だと
  いうことは感じます。スマート変更登記のように住民票をPDF化したファイルに電子署名を
  要求したりはしません。
  経過措置として2027年度から消費税率を下げると事務経費が増大するだけです。
  給付金付き税額控除が本丸だと合意しているのならただちに着手すべきです。
  失われた30年から脱するには、決めるべきことを決めて実施に移すことと、誰もが理解できる
  シンプルな規定にする必要があります。